元：亡国廓清カタルシス

戦渦（せんか）ノ歴史　突キ崩サレテ
我ラノ神ヲ　奉ロウゾ

生きてく代償　凶夢（きょうむ）の条件を
飲み込む勇気　誰が持ち合わす？
欧州に棲むと云う黒羽（くろは）の鷲
十字架のみが輝きて

この双つの眸（め）に宿った
緋き光　その眼（まなこ）で
俺は未来（あした）を
視つめるべきなのだろう

渇き切った緋色（ひいろ）の剣
緋（あか）と赫（あか）を紡ぎ合わせ
水嵩（みずかさ）増す河ばかり
流れてゆく

闇夜の如き孤独
抱く御魂（みたま）　しずめては
占拠地に滴ってゆく雫

掲げる我が旗　この野望（のぞみ）詠いて
焦がれるその夢を叶えよう
敵地に喰い込む爪　孤高の鷲
黒つ羽（くろつば）だけが舞い上がる

あの蒼穹（そうきゅう）へ飛翔し嗤（わら）ってみせよう
剣と血が結ぶ場所に俺は往（ゆ）く

夢幻のような記憶たちは
剥がれ薄れ容物（いれもの）だけ
あの日の魂は
何処へ逝ったのだろう

冷たい檻　壊し放ち
昏（くら）き道程（みち）に誓い重ね
再び辿るべき地図
ここに刻む

世界を覆う翼
その黒影(かげ)に隠された
純白の刃（やいば）は　煌めき

勝利の祝杯　口元には赫色（あかいろ）
渇く嗤いも息も絶え絶えに
間違いなき何故（なにゆえ）の争いに
虚しさだけが脹らんで

嗚呼　玉砕と美しく散り逝くならば
光芒の先にはまだ希望（きざし）在る

嘆キノ声ハ　地ニ轟（とどろ）キテ
愚カノ騎士ハ　血ニ伏セテユク

死せるは英雄　我が身の天命の
廻る（まわる）歯車誰が授けたか？
御旗（みはた）に眠ると云う黒羽の鷲
亡き声だけが舞い降りて

生けるは我が国　この栄華（えいが）　謳おう
果敢（はか）ない死の遊戯は果てもなく
運命（さだめ）に喰い込む爪　諸刃の鷲
黒つ羽だけが舞い上がる

あの蒼穹（そうきゅう）へ飛翔し嗤（わら）ってみせよう
罪と罰を生む時代(とき)を俺は視る